ハスキー三脚
軽い趣味程度だとしても、写真に打ち込んでいる人が、カメラ、レンズと揃えたら気になるアイテムが三脚。
大きなレンズを使う、夜景や花火を綺麗に、スローシャッターで水の流れを表現したいと考えると手持ち撮影では限界があります。
三脚といっても、メーカーもサイズもまちまち。
価格も気になるし、耐久性、重量も気になっているはずです。
この記事に目を通しているあなたは、無駄なくちゃんと使えるものを購入したいと考えているのではないでしょうか。
単純なようで、意外とちゃんとした三脚ってありません。
結局どれを買えばいいのかわからない、そんな風になっていませんか。
デジタル一眼レフ全盛期ですが、三脚はやっぱりド定番のハスキーが間違いありません。
せっかく一眼を買ったけれど三脚選びに迷っている方に向けて、ハスキーの三脚を中心に後悔しない三脚を選びができるように使い方なども交えて記事にしてみます。
新しい素材を使った三脚がたくさん出回っていますが、『ブレないようにカメラを構える』ための道具なので、普通に使えるものをと考えると重く値段が高いものになってしまいます。
デジタル一眼レフにぴったりな三脚を探している方にとってもそれは変わりません。
理由はデジタル一眼レフとフィルム一眼レフカメラを比較しても、大きさ、重量に感動するほど劇的な変化はないからです。
ハスキーの三脚のよさについて今さら語るまでもないのですが、フランスのジッツォとともに昔からカメラマンさんが絶対持っているといってもいいぐらい定番の三脚です。
知り合いのカメラマンの方々も、記憶している限りでは、愛用している三脚はジッツォ、ハスキーの組み合わせがほとんどでした。
ジッツォは、高機能で万能なのですが、ローアングルを得るために、プレートを取り替えたり、脚を開く部分の操作が固かったりでシンプルとはいえず、『大御所』の先生が、数人いるアシスタントの一人〜二人に三脚を任せて使うというイメージ。
先生が「ここ」とカメラを構えるジェスチャーをすると、それこそアシスタント2〜3人がかりでいそいそと脚の高さを合わせるのがお決まりのパターン。
それでも『早くしろっ』と、小言を言われていたので、ジッツォは必ずしも扱いやすいとはいえません。
そんなカメラマンさんも、ロケ中に時間ができるとテヒニカとハスキーを持ってふらふらっと作品を撮りに行くのでした。
カメラを間違いなく固定することを追求すれば、一番重く、一番丈夫なものということになり、そのために選ばれる間違いのない三脚が、ジッツォ、ハスキーの組み合わせだったのです。
問題があれば我慢して使わなくても買い換えればいい人達です。三脚として少しでも不具合のあるものなら、このように選ばれるわけも使い続けられるわけもありません。
4〜5本の三脚が無造作に放り込まれたロケバックを覗かせてもらうと、何年も使い込まれたハスキーが必ず1〜2本入っているのでした。
最近はたまに見かけますが、国産品の三脚、マンフロット(※マンフロは、ストロボスタンドは持っていても三脚を使う人はまずいなかった(そういうことです))ですら使っている人を見たことはなかったです。
ですから最初に買う三脚は、ハスキーが良いことはわかっていました。
この記事をまとめている相方は、趣味が高じて恵まれた環境でせっかく良い見本をたくさん見せてもらっていたのに、それでは面白くないので、マンフロット、ジッツォは初代サファリ、5型、ベンボーと、あれこれ遠回り(散財)しましたが、結局ハスキーを購入しました。
三脚に関しては、先人達の知恵や経験に勝るものはないのです。
現在は、ジッツォのサファリ(全く使わない)、ハスキー4段を所有しています。
三脚は、カメラを固定するための道具です。
カメラを支えなければならないので、重さというものが絶対的に必要になります。
重さこそ正義。
どれだけ高品質のカーボンを使い、軽く、様々なアングルを実現できたとしても、カメラの重量に耐えられなければ三脚としては使えないものです。
私の場合、初めての三脚はどこかの安い三脚でした。おまけでもらったように記憶しています。
お小遣いも限られていたこともあり、カメラを載せられば良いと思っていたのですが、脚を伸ばすとすぐにぐらつき、重いレンズをつけるとカメラがお辞儀をしてしまう、縦に構えるとカメラの重量に耐えきれず三脚が倒れてしまうそんなお粗末なものでした。
旅行先で三脚を立てたけれど、ぐらつくカメラを手で支えながら撮っているようでは具合が悪いのです。
※のちのちレタッチをすることも視野に入れると、カメラを絶対動かしたくないという場面は結構あるものです
結論から先に書くと、効率よく機材を揃えようとしても、三脚は1本では無理があり最低でも2本は必要です。
だいたい決まったアングルしか撮らない(記念写真、特定の植物、あるいは昆虫など、あるいは登山しか想定しない)場合を省くと、まず、最初の一本である程度の物事をカバーできなければなりません。(極力カバーできるものをと考えるはずです)
最初の(メインの)一本に間違いないものを選んでおくことは、物足りなくなって買い換え(買い足し)などの失敗を防ぐことになります。
三脚選びの失敗を避けるために、少し背伸びしてでもワンランク上のものを購入しておくことをお勧めします。
これからもっと重たいレンズを購入するかもしれません。
数年先にはカメラを買い換えて、フラッグシップ機を手に入れているかもしれません。
ウェートを追加するアクセサリーもありますが、きゃしゃな三脚に重りを載せても三脚自体が耐えられないかもしれません。
重さ的にも、価格的にも、今考えているものより少し上のものを購入しておけば、物足りないものを我慢しながら使い続けたり、買い換えたりする必要は無くなります。
通常三脚は大は小を兼ねるのです。
実際、ハスキーの購入を少しでも考えている人は、3~4万円程度の国産品は視野に入っていることでしょう。
ひょっとしたら、もうそういった三脚は持っていて、今度は良い三脚を使いたいと買い足しを検討しているのかもしれません。
いい三脚は重いからと悩んでいるかもしれません。
三脚の性能(重いもの)の良さは、持ち運びという機能を犠牲にします。
三脚は軽くなればなるほどカメラを支えることが難しくなり、軽いものは弱く性能をじゅうぶんに発揮できなくなるものなのです。
重くないとダメ、でも持ち運びたいから難しいのです。
重さ、価格的に少し上のものをという意識が芽生えた方は、ハスキーを基準に比較してみれば間違いないでしょう。
理由は、今、世に出回っている三脚の大半がハスキーをお手本に作られています。
最初に書いた通り、この三脚を実際に使っている方々をたくさん見てきました。
学生の頃購入してずっと、修行時代に受け継いだ、独立してからずっとというように、10年、20年、或いはそれ以上と思われるものが使われているのを見ているからです。
これだけ支持を集めているのは、ハスキーが導き出した三脚に求められる高さ、強度、重量のバランスが優れている証拠ではないでしょうか。
世界初のジェラルミン素材、エレベーター式センターポールを採用した三脚を世に送り出し、カメラを操作する『雲台』には定評があります。
半世紀ほど経過した今でも、厳選された素材、シンプルな構造で8×10、4×5、マミヤのRZ、RBなどが幅を利かせていた時代から、雲台はハスキーに限る!そんなことをいうベテランカメラマンさんも多かったです。
基本は、三脚と一体型で、最高の性能が得られるようになっているのですが、雲台をどうしても使いたいという要望に応える形で単体で販売されるようになったほどです。
ネジ一本から交換が可能で、一度購入すれば買い換えが必要になることはまずありません。
また、輸入元のトヨ商事の検品は凄まじく、入念にチェック、調整が行われていたことも有名です。
難しい三脚選びの基本は、こちらのショップさんでまとめられていますのでまずは参考に。
オリジナルのハスキーの販売も手がけるスタジオJIN。
軽いと信じられているカーボン製三脚と重量比較でもそれほど差がないことや、使用されている素材についてなど詳しく書かれています。
『全てのハスキーを必ず手で触る』、想像できないようなテスト、改善を繰り返していることはよく知られているところ。
楽天ポイントを使ってハスキー三脚を購入した方の記事。
ハスキーが絶大な信頼を勝ち得た理由は、トヨ商事の品質管理、調整による賜物です。
アメリカでクイックセットのハスキーを探してみたとのことですが、トヨ商事を介して販売されていないものを購入する場合は、アメリカ製ならではの当たり外れを覚悟しなければなりません。
その昔、アメリカの引き伸ばし機ベセラーも、銀一がひとつひとつ調整して販売していたのと事情が似ています。
せっかくお金を使うなら、完璧な状態のものを手に入れましょう。
使える機材のセレクトショップには、様々な記事が投稿されています。
写真では、センターポールにフックが付いている三脚を使用しています。
ここにカメラバッグをかければ(掛け方さえ正しければ)かなり安定しそうです。
これでストレスなく使えるなら、これでもいいのではないでしょうか。
カメラが極端に軽くなっているなら良いですが、実際に初めてデジタル一眼7dを持った時に軽いとは思えませんでした。
だから簡単に調べてみました。
マイクロフォーサーズのオリンパスOM-D E-M10 Mark III 約410g、PEN-F 427g、キャノンのエントリー一眼レフEOS 9000D 540g、フィルムカメラのニコン FM2 515g フラッグシップ ニコンF 約685g、デジタル一眼のフラッグシップだと1kg超えているものもあります。
レンズも加えると変わってくるかもしれませんがその辺を踏まえて記事をどうぞ。
ちなみに、通常、三脚にウェートをぶら下げる場合、重りがある程度地面に接地していなければなりません。
あるいは、30kgとか40kgとかの重りをセンターポールの真下において、ロープを使いテンションをかけるのです。
ぶらぶらしていたら、間違いなく怒られます。
三脚選びに迷った時も、実際に使用されている方の記事なので、きっと参考になるはずですよ。
日本を代表する写真家、横木安良夫さんのBlog。
どのように三脚が使用されていたか、興味深い内容が書かれています。
ここにも、当然のようにハスキーの三脚が登場しています。
フリーカメラマン中島健さんのサイトから。
所有機材について書かれているページも充実しているので、昔からある機材に興味のある方は特に楽しめるかもしれません。
ワークショップを開催しているフォトグラファー清水博孝さんが、主にブツ撮りを主体とした揃えたい機材を開設したページ。
三脚を数本使いわけていますが、雲台は全てハスキーの雲台を使用しているとのこと。
ハスキー三脚+レンズ台座 ブレテスト / おらひ日記帳
ハスキーのブレをテストしています。
こういったシビアなデータもブレを防ぐモノとしてみたときは必要なのかも知れません。
いちばん安全な方法についても書かれています。
ムラカミユウタ 撮影備忘録 -村上悠太blog-
写真家さんのBlog。
ハスキーは、ローアングルに弱いっ!という欠点を克服する方法。
ローアングル撮影の定番、センターポール逆づけで対応していらっしゃいます。
完全に開脚するジッツォですら、諸々の都合で逆さづけということは多々あります。
国産三脚に不満を感じハスキー三段を買い足した方のBlog。
4段になると強度が下がるということですが・・・これはわかりかねます。
分離型にした時点で強度は落ちている気もしますが気にする部分は人それぞれ。
カメラマンさんのBlog。
ハスキーにそっくりな国産雲台の話。
ハスキーの雲台も持っているのに、なぜこんなものを・・・・と、不思議ですが。
自分で部品交換しながら使っていけば愛着も増しますね。
富士山の撮影、富士山を撮影するために登山をこなす方のBlog。
オークションで中古のハスキーを購入、そして自分でメンテナンス。
その様子が詳しく書かれています。
全ての部品を一つから購入、修理できるのもハスキーの強み。
中古を買って、自分でオーバーホールということも根気があればじゅうぶん可能です。
このほか、クイックシューを取り付ける方法についても書かれています。
ハスキー三脚修理の顛末です。 / バイクオヤジのひとり言
1976年購入のハスキー。
正規のオーバーホールをあきらめ、ご自身で。
満身創痍といいった感じですが、70年代のものが使えたり、価格は馬鹿らしくなるほど高価でも正規で修理可能とは本当に長持ちする機材ですね。
今回唯一のシルバーのハスキーです。 ※現在はブラックのみ
ハスキーのパーツはAmazonでも購入可能なものがあります。
価格は一律。郵送でも受付可。
噂通りユーザーを大切にする対応、仕上がりに満足している方がたくさんいるようです。
トヨ商事株式会社
〒604-0844 京都府京都市中京区 御池烏丸東入仲保利191 上原ビル4F
電話 075-222-1323
※住所電話番号は掲載時。予告なく変更されている場合もありますのでご了承ください
19年使用してきたハスキーをオーバーホール。
オーバーホールの代金は、諸説ありますが現在は24,045円(税率など変更されている可能性もありますが)とのこと。
完璧な仕上がりと対応に満足した様子が書かれています。
オーバーホールの結果が記事に書かれています。
気になる三脚の送り方について触れられています。
ほとんどのカメラマンが使用、堅牢でメンテナンスが簡単、ローアングルには少し向かない、ライトユーザーには重すぎる。
概ねまとめるとこのような感じです。
ジッツォですら、ぎゅっと締め付けると最後にピクッと動いてしまうものもありますが、ハスキーはぎゅっと締めつけてもピタッと留まり全く動きません。
精度の高さを感じます。
ネジを締めたらピタッと留まる。
これだけのことですが、これだけのことができている雲台がどれだけあるでしょうか。
同じ価格のものを他社で探しても、これほど精度、信頼感、実績のあるものを知りません。
ハスキー雲台 締め付けホイール これお気に入り
ハスキーの雲台の操作性の良さは、語り尽くされていますが、カメラを固定するネジの大きさ(ホイール)も絶妙にいい大きさです。
スムーズにカメラを脱着でき、堅牢性抜群。
これほどカメラの脱着を心地よく行えるものはありません。
クイックシューが流行っていますが、個人的にはカメラにあれこれ取り付けるのは嫌なので使っていません。
自分で使っていたものも、知人のものも知る限りでは(巨大なギアヘッドですら)、シューを脱着する雲台側レバー(ロックピン)から不具合が起こります。
雲台のみを購入する場合、三脚と雲台を固定するネジ(大(太)ネジ、小(細)ネジ)の規格が2種類あります。
ネジの規格は、日本のものではありません。
三脚だけ別のものを持っている場合、三脚が太ネジなのか細ネジなのかを見て判断することになりますが、太ネジを買えばいいのか細ネジを買えばいいのか迷っている方がいらっしゃいます。
ハスキーに限らず雲台側は、よほどのことがない限り、太ネジ穴(3/8インチ)を購入しておけば間違いありません。
雲台側(ネジ穴)を細ネジタイプ(1/4インチ)で購入してしまうと、太ネジを使っている三脚には取り付けることができません。
太ネジ穴がついた雲台を購入しておけば、細ネジの三脚に取り付ける場合、ネジのアダプターがあります。
カメラネジ 変換 1/4インチ 3/8インチなどと検索すればたくさん出てきます。
ハスキーの雲台についているカメラ取り付け用のネジは細ネジのみです。
現行のデジタルカメラでは、ほぼ細ネジ規格のものしかありませんから、これで心配しなくても大丈夫。
海外製のカメラ、古いカメラの場合、太ネジを使用しているものもありますが、これもネジのアダプターがあれば心配ありません。
センターポールを外して逆向けに差し込めば、ローアングルが可能です。
慣れてしまえば、案外素早くできてしまうものです。
手順は以下の通りです。
ハスキーのセンターポール ストラップ部分
センターポールの下の部分。
この銀色のピン・を外すと、ストッパーを兼ねているストラップのパーツを外せます。
裏から外します。
センターポールを下から覗き込むとこんな感じになっています
ここから、銀色の金具の片側を内側に持ち上げるとロックが外れます。
ストラップを外す前
ストラップを外したハスキー
するとこんな感じでストラップが外れます。
あとはぐりぐりエレベーターをあげてポールを抜いて、ポールをひっくり返して下から差し込みます。
差し込む時は、エレベーターを上下するレバーを10時の位置に持ってきておけば良いです。
ギアの位置を確認して、ポールの向きを合わせてつっこんじゃってください。
カメラは必ず外してから行いましょう。
これでローアングルが完成
カメラを吊る前に、ストッパーを戻すのを忘れずに。
ハスキーのエレベーターは、ネジをゆるめるとすとんと落ちます。
ローアングルは無理と思われていそうなハスキーでも、ジッツォに負けないぐらいローアングルが可能です。
ただ、持ち運びに余裕があれば、ローアングルに便利な三脚を買っておいた方が幸せになれることは間違いありません。
開脚する機能がついているぶん、ある程度までアングルを下げていくことができますが、快適に下げていけるのもある程度まで。
脚の長い三脚を広げて高さを下げるには、それなりのスペースが必要になってきます。
また、べったり開脚すると、エレベーターつきのセンターポールが地面に当たってしまうので、センターポールをあげるか、レンチでエレベーターを外し、ベースプレートに交換、または逆さ吊り対応ということになります。
分割式センターポールを備えたものもありますが、この場合、センターポールの使い勝手が著しく低下します。
結局、超ローアングルは、ある程度の手間がかかり、場所の条件にも左右される場合がでてきます(脚を広げるスペースがなければ結局逆さ吊り対応になる)。
フランスのジッツォは、各種パーツを組み合わせてさまざまなアングルに対応できますが、手間や費用を考えると、センターポールを抜いて逆さまにするハスキーの操作性も悪くありませんね。
また、イギリスのベンボーのような、センターポールが可動式になった三脚もありますが、安定感はありませんし思った通りのアングルを得るのに時間がかかります。
特殊な場合を省いて、最初の一本に、極端なローアングルを考える必要はあまりありません。
そのようなアングルは、極端にローアングルに特化したものを用意しない限り、どのような三脚を購入したとしてもある程度手間がかかるのは間違いありません。
ハスキーの脚は真円なので、きちんと操作しないと意図しない脚のネジが緩んでしまうことがあります。
それで慌ただしくアングルを変える必要がある場合、『ハスキーは脚が回転するから使いにくい』『片手で脚を伸ばしたり縮めたりできない』と言われることが多々あります。
実際にその通りです。
太い脚のネジは、細い脚のネジに比べてトルクが強いので、一番上(太い脚)の脚のネジをきちんと締めておけば、下の脚を緩めようとしても脚が一緒に回ってしまうということは理屈上はありません。
伸ばす時は、細いネジから緩めて太い脚の方から伸ばします。
縮める時は、細いネジの方から緩めて縮めてから長い脚のネジから締めていきます。
他の三脚は、だいたい空回りしないように溝があったり、ネジの部分がレバー式だったりして空回りしませんが、耐久性などの問題か、ハスキーは頑なに真円のパイプにネジの組み合わせを使い続けています。
最悪、太い脚を持って細い脚のネジを緩めればいいのですが、それはそれで具合はあまりよくありません。
操作に慣れ、基本動作が自然にできるように染み付いていないうちは慌てていると面倒と感じます。
良い道具を使うには、それなりに慣れは必要です。
一般的に最初の一本はハスキーの3段とのことですが4段のハイボーイをお勧めします。
※ここからは、撮影は現地まで車で移動、脚立(踏み台)などを持っている場合として話を進めます。
撮影へは徒歩(交通機関)、脚立、銀箱を使っていない場合は3段でじゅうぶんです。
3段でも後から必要なときに一段ぶん買い足せばいいという方もいらっしゃいます。
そのように後から脚を追加できるというのもハスキーの良さ。
ですが、高さが足りなくて何度か悔しい想いをしてから延長のパイプを買い足すよりも、最初から余裕を持っていた方が安心です。
今日見た光景は、もう二度と撮れないというものばかりのはずです。
絶対に高い場所から撮らないと言い切れる場合を省いて4段がベストでしょう。
では、なぜ3段でなく4段なのか。
実際は、知り合いの方を見渡しても、写真学校でついてくる3段は、そのままメインの三脚として使用されている例をほとんどみません。
とりあえず車に積んであるとか、決まった高さのアングルしか撮影しない時などサブ的な扱いがほとんどです。
あらゆる撮影に対応しようと思ったら、3段だとスペックが普通過ぎるのです。
脚を伸ばしきり、エレベータも上げきった場合の高さは以下の通りです。
4段 244cm 4.2kg。
3段 193cm 3.7kg。
4段になるととんでもなく重たくなるように思われますが1.5kgです。
楽ではありませんが、ペットボトル1本分の重量で、高さのある撮影を諦めるかどうかですね。
ハスキーは重たいといわれますが、この高さをカバーする三脚で、ハスキーより軽く、使える三脚があるのでしょうか。
予算やスペースに余裕があってメインの三脚、徒歩用に予備的な三脚、ローアングル用の三脚というふうに揃える余裕があればいいかもしれません。
なるべく無駄なく揃えることを念頭に置いた場合、最初の一本は高さを確実に稼げるものを手に入れましょう。
ハスキーの4段を購入しておけば、サブにローアングルの機能を重視した(ローアングルに特化した)三脚を購入すれば最低の2本でほぼ完璧にカバーできます。
ハスキーで3段を購入した場合は、2本目を買う時に、3段より高さが稼げて、ハスキーよりローアングルが使いやすい、そんな矛盾した条件を満たす三脚を探すことになってしまいます。
そんな都合のいい三脚ありません。
そんな三脚があれば、最初にそれを買えばいいのです。
4段以上を勧めるのは、ハスキーでは極端なローアングルは諦めて、じゅうぶんな高さを稼げるシンプルな三脚として購入しておくということです。
どうしてもの時は、ローアングルに対応できないことはありませんが、慌ただしい撮影現場では、ローアングル用の三脚を別に用意している場合がほとんどです。
4段で目一杯伸ばしてそれでも高さが足りない場合は清く諦める(諦められる、物理的にファインダーを覗けなかったり)。
3段だとそうはいきません。
それほどローアングルも強くありませんし、高さが足りなかったら別の三脚を使うという結果になります。
3段で目一杯伸ばした高さで無理といっても、お客さんも納得できる高さではありません。
だから3段を写真学校で購入しても、予備的な三脚になってしまうのでしょう。
ハスキーは、機能的にも重量的にも軽く、しっかりしていて高さがかせげるから選ぶ三脚なのです。
さらにアウトドアでの撮影では、思うように三脚を立てるのが困難な不整地もあります。
ハスキーには開脚する機能はついていませんから、1本または2本だけ脚を伸ばしてカメラアングルを確保する場合も出てきます。
脚の長さは、こういう場合にも有効になってくるでしょう。
趣味の世界でも、鉄道、航空機、人がひしめく撮影会、手前の雑草やフェンス越しに綺麗な風景が広がっている場合など、障害物を避けるために高さが足りなくて悔しい思いをする機会も多いはずです。
また、スペックを見て3段でもじゅうぶん高さを稼げると思う方もいるはずですが、目一杯伸ばした三脚とまだ余裕がある三脚の安定感の違いも大きな差になります。
4段を一番縮めると高さ78cm。
座ってみた目線ちょい上ぐらい。
ほぼ、撮影領域すべてをカバーしてくれるといっていいでしょう。
ローアングルの逆さ吊りを問題視しないなら、これ一本でじゅうぶんです。
こういったカメラ系のローテクなものは、高いものはやっぱりいい。
どの機材を見ても、シンプルな機材ほど、性能は価格に比例します。
イーゼル、引き伸ばし機、スタンド、ビューカメラ・・・例を挙げたらキリがないぐらい。
ちなみに、雲台が固定の一体型と、脚と雲台別々のモデルがありますが一体型を迷わず選択しました。
最初からこれにしておけばよかった。
満足度は高く、全く不満はありません。
これで、ハスキー三脚の話はおしまいです。
長々とありがとうございました。
軽い趣味程度だとしても、写真に打ち込んでいる人が、カメラ、レンズと揃えたら気になるアイテムが三脚。
大きなレンズを使う、夜景や花火を綺麗に、スローシャッターで水の流れを表現したいと考えると手持ち撮影では限界があります。
三脚といっても、メーカーもサイズもまちまち。
価格も気になるし、耐久性、重量も気になっているはずです。
この記事に目を通しているあなたは、無駄なくちゃんと使えるものを購入したいと考えているのではないでしょうか。
単純なようで、意外とちゃんとした三脚ってありません。
結局どれを買えばいいのかわからない、そんな風になっていませんか。
デジタル一眼レフ全盛期ですが、三脚はやっぱりド定番のハスキーが間違いありません。
せっかく一眼を買ったけれど三脚選びに迷っている方に向けて、ハスキーの三脚を中心に後悔しない三脚を選びができるように使い方なども交えて記事にしてみます。
ハスキーのイメージ
photographers meet / Photo: Red Rose Exile新しい素材を使った三脚がたくさん出回っていますが、『ブレないようにカメラを構える』ための道具なので、普通に使えるものをと考えると重く値段が高いものになってしまいます。
デジタル一眼レフにぴったりな三脚を探している方にとってもそれは変わりません。
理由はデジタル一眼レフとフィルム一眼レフカメラを比較しても、大きさ、重量に感動するほど劇的な変化はないからです。
ハスキーの三脚のよさについて今さら語るまでもないのですが、フランスのジッツォとともに昔からカメラマンさんが絶対持っているといってもいいぐらい定番の三脚です。
知り合いのカメラマンの方々も、記憶している限りでは、愛用している三脚はジッツォ、ハスキーの組み合わせがほとんどでした。
ジッツォは、高機能で万能なのですが、ローアングルを得るために、プレートを取り替えたり、脚を開く部分の操作が固かったりでシンプルとはいえず、『大御所』の先生が、数人いるアシスタントの一人〜二人に三脚を任せて使うというイメージ。
先生が「ここ」とカメラを構えるジェスチャーをすると、それこそアシスタント2〜3人がかりでいそいそと脚の高さを合わせるのがお決まりのパターン。
それでも『早くしろっ』と、小言を言われていたので、ジッツォは必ずしも扱いやすいとはいえません。
そんなカメラマンさんも、ロケ中に時間ができるとテヒニカとハスキーを持ってふらふらっと作品を撮りに行くのでした。
カメラを間違いなく固定することを追求すれば、一番重く、一番丈夫なものということになり、そのために選ばれる間違いのない三脚が、ジッツォ、ハスキーの組み合わせだったのです。
問題があれば我慢して使わなくても買い換えればいい人達です。三脚として少しでも不具合のあるものなら、このように選ばれるわけも使い続けられるわけもありません。
4〜5本の三脚が無造作に放り込まれたロケバックを覗かせてもらうと、何年も使い込まれたハスキーが必ず1〜2本入っているのでした。
最近はたまに見かけますが、国産品の三脚、マンフロット(※マンフロは、ストロボスタンドは持っていても三脚を使う人はまずいなかった(そういうことです))ですら使っている人を見たことはなかったです。
ですから最初に買う三脚は、ハスキーが良いことはわかっていました。
この記事をまとめている相方は、趣味が高じて恵まれた環境でせっかく良い見本をたくさん見せてもらっていたのに、それでは面白くないので、マンフロット、ジッツォは初代サファリ、5型、ベンボーと、あれこれ遠回り(散財)しましたが、結局ハスキーを購入しました。
三脚に関しては、先人達の知恵や経験に勝るものはないのです。
現在は、ジッツォのサファリ(全く使わない)、ハスキー4段を所有しています。
ハスキーの特徴
- シンプル
- 高さが稼げる
- 壊れない
- ほとんどのカメラマンが使っている
- 雲台がピタッととまる
- 軽い
- ネジ一本から自分で交換できる
- トヨ商事の検品が尋常じゃない
- とことんローテク
- 脚の固定が・・・
- ローアングルに弱い
三脚の一番大事な性能とは
Quiet time / Photo:Dave Doe三脚は、カメラを固定するための道具です。
カメラを支えなければならないので、重さというものが絶対的に必要になります。
重さこそ正義。
どれだけ高品質のカーボンを使い、軽く、様々なアングルを実現できたとしても、カメラの重量に耐えられなければ三脚としては使えないものです。
私の場合、初めての三脚はどこかの安い三脚でした。おまけでもらったように記憶しています。
お小遣いも限られていたこともあり、カメラを載せられば良いと思っていたのですが、脚を伸ばすとすぐにぐらつき、重いレンズをつけるとカメラがお辞儀をしてしまう、縦に構えるとカメラの重量に耐えきれず三脚が倒れてしまうそんなお粗末なものでした。
旅行先で三脚を立てたけれど、ぐらつくカメラを手で支えながら撮っているようでは具合が悪いのです。
※のちのちレタッチをすることも視野に入れると、カメラを絶対動かしたくないという場面は結構あるものです
無駄なく三脚を揃える考え方
Stars [Explored] / Photo:Enrico Strocchi結論から先に書くと、効率よく機材を揃えようとしても、三脚は1本では無理があり最低でも2本は必要です。
だいたい決まったアングルしか撮らない(記念写真、特定の植物、あるいは昆虫など、あるいは登山しか想定しない)場合を省くと、まず、最初の一本である程度の物事をカバーできなければなりません。(極力カバーできるものをと考えるはずです)
最初の(メインの)一本に間違いないものを選んでおくことは、物足りなくなって買い換え(買い足し)などの失敗を防ぐことになります。
三脚選びの失敗を避けるために、少し背伸びしてでもワンランク上のものを購入しておくことをお勧めします。
これからもっと重たいレンズを購入するかもしれません。
数年先にはカメラを買い換えて、フラッグシップ機を手に入れているかもしれません。
ウェートを追加するアクセサリーもありますが、きゃしゃな三脚に重りを載せても三脚自体が耐えられないかもしれません。
重さ的にも、価格的にも、今考えているものより少し上のものを購入しておけば、物足りないものを我慢しながら使い続けたり、買い換えたりする必要は無くなります。
通常三脚は大は小を兼ねるのです。
実際、ハスキーの購入を少しでも考えている人は、3~4万円程度の国産品は視野に入っていることでしょう。
ひょっとしたら、もうそういった三脚は持っていて、今度は良い三脚を使いたいと買い足しを検討しているのかもしれません。
いい三脚は重いからと悩んでいるかもしれません。
三脚の性能(重いもの)の良さは、持ち運びという機能を犠牲にします。
三脚は軽くなればなるほどカメラを支えることが難しくなり、軽いものは弱く性能をじゅうぶんに発揮できなくなるものなのです。
重くないとダメ、でも持ち運びたいから難しいのです。
重さ、価格的に少し上のものをという意識が芽生えた方は、ハスキーを基準に比較してみれば間違いないでしょう。
理由は、今、世に出回っている三脚の大半がハスキーをお手本に作られています。
最初に書いた通り、この三脚を実際に使っている方々をたくさん見てきました。
学生の頃購入してずっと、修行時代に受け継いだ、独立してからずっとというように、10年、20年、或いはそれ以上と思われるものが使われているのを見ているからです。
これだけ支持を集めているのは、ハスキーが導き出した三脚に求められる高さ、強度、重量のバランスが優れている証拠ではないでしょうか。
ハスキーとはどんな三脚か
Sunset over Iguazu / Photo:SF Britハスキーにこだわった販売店のページ
ハスキーの三脚は、もともとアメリカ製クイックセット社のものでしたが、現在は、輸入元だったトヨ商事が、細かな改良を加えながらメイドインジャパンで製造しています。世界初のジェラルミン素材、エレベーター式センターポールを採用した三脚を世に送り出し、カメラを操作する『雲台』には定評があります。
半世紀ほど経過した今でも、厳選された素材、シンプルな構造で8×10、4×5、マミヤのRZ、RBなどが幅を利かせていた時代から、雲台はハスキーに限る!そんなことをいうベテランカメラマンさんも多かったです。
基本は、三脚と一体型で、最高の性能が得られるようになっているのですが、雲台をどうしても使いたいという要望に応える形で単体で販売されるようになったほどです。
ネジ一本から交換が可能で、一度購入すれば買い換えが必要になることはまずありません。
また、輸入元のトヨ商事の検品は凄まじく、入念にチェック、調整が行われていたことも有名です。
HUSKYを取り扱っていますと修理のお問い合わせや改造、買い足しなどいろいろなお客様と接する機会がありますが、20年、30年使っているというお話を伺うことは既に全く珍しいことではなくなりました。
難しい三脚選びの基本は、こちらのショップさんでまとめられていますのでまずは参考に。
オリジナルのハスキーの販売も手がけるスタジオJIN。
軽いと信じられているカーボン製三脚と重量比較でもそれほど差がないことや、使用されている素材についてなど詳しく書かれています。
ハスキーについて書かれているページ
A tale of two storms / Photo:sagesolarハスキー神話
カメラマンなら必ず使っている、一生ものいうハスキーを支える輸入元(現製造販売元)のトヨ商事。『全てのハスキーを必ず手で触る』、想像できないようなテスト、改善を繰り返していることはよく知られているところ。
「「人間が乗った状態で雲台を動かして見るんです」
ほんとうにやるのかなあ? というこちらの疑いのまなざしを看破されたらしい。
「耐荷重というのには静荷重と動荷重があって、静荷重は動荷重に対して10倍から20倍はないといけない。100キロの重りを載せるんです」
実際にはどうやるのかというと、三脚を伸ばしきりにして、100キロの重りを載せて1週間放置するのだそうだ。脚と雲台がその重さに耐えきれば合格。ハスキー三脚は脚立代わりにできるという神話の裏付けがここにある。
楽天ポイントを使ってハスキー三脚を購入した方の記事。
ハスキーが絶大な信頼を勝ち得た理由は、トヨ商事の品質管理、調整による賜物です。
アメリカでクイックセットのハスキーを探してみたとのことですが、トヨ商事を介して販売されていないものを購入する場合は、アメリカ製ならではの当たり外れを覚悟しなければなりません。
その昔、アメリカの引き伸ばし機ベセラーも、銀一がひとつひとつ調整して販売していたのと事情が似ています。
せっかくお金を使うなら、完璧な状態のものを手に入れましょう。
そもそもハスキーっているの?
デジカメは軽いんだから三脚も軽くていい・・・
しかしながら、デジタルカメラに小型軽量化した現在、果たしてそんなに丈夫で頑丈だけど、大きくてクソ重い三脚(雲台含む)が、全ての撮影案件で必要でしょうか?
使える機材のセレクトショップには、様々な記事が投稿されています。
写真では、センターポールにフックが付いている三脚を使用しています。
ここにカメラバッグをかければ(掛け方さえ正しければ)かなり安定しそうです。
これでストレスなく使えるなら、これでもいいのではないでしょうか。
カメラが極端に軽くなっているなら良いですが、実際に初めてデジタル一眼7dを持った時に軽いとは思えませんでした。
だから簡単に調べてみました。
マイクロフォーサーズのオリンパスOM-D E-M10 Mark III 約410g、PEN-F 427g、キャノンのエントリー一眼レフEOS 9000D 540g、フィルムカメラのニコン FM2 515g フラッグシップ ニコンF 約685g、デジタル一眼のフラッグシップだと1kg超えているものもあります。
レンズも加えると変わってくるかもしれませんがその辺を踏まえて記事をどうぞ。
ちなみに、通常、三脚にウェートをぶら下げる場合、重りがある程度地面に接地していなければなりません。
あるいは、30kgとか40kgとかの重りをセンターポールの真下において、ロープを使いテンションをかけるのです。
ぶらぶらしていたら、間違いなく怒られます。
使っている方の記事
ハスキーはどんな位置付けの三脚なのか、どのように使うのか、本当に自分でメンテナンスできるのだろうかといった疑問についてネットでも様々な記事が存在します。三脚選びに迷った時も、実際に使用されている方の記事なので、きっと参考になるはずですよ。
日本を代表する写真家、横木安良夫さんのBlog。
どのように三脚が使用されていたか、興味深い内容が書かれています。
ここにも、当然のようにハスキーの三脚が登場しています。
ここ数年、三脚購入のアドバイスを受け、絶対ハスキーの4段!と言うのだが、3段と4段のちょっとした値段が超えられず、また、その1段の差が分からりずらいのか、3段を買ってしまうのが多い。
もっとも私が買ったこの時には、3段が一般的だったが、あるカメラマンのアシスタントをした時、階段上に目一杯脚を伸ばして撮っているのを見て、絶対4段が必要だと思った。
フリーカメラマン中島健さんのサイトから。
所有機材について書かれているページも充実しているので、昔からある機材に興味のある方は特に楽しめるかもしれません。
三脚選びは、カメラ以上に難しいものです。良い三脚の条件は、がっちり固定出来、カメラブレしないことです。
でも、あまり重いと持ち運び出来ない。そういう矛盾した存在です。なので、プロカメラマンなら用途別に数本持っています。
ワークショップを開催しているフォトグラファー清水博孝さんが、主にブツ撮りを主体とした揃えたい機材を開設したページ。
三脚を数本使いわけていますが、雲台は全てハスキーの雲台を使用しているとのこと。
ハスキー三脚+レンズ台座 ブレテスト / おらひ日記帳
ハスキーのブレをテストしています。
こういったシビアなデータもブレを防ぐモノとしてみたときは必要なのかも知れません。
いちばん安全な方法についても書かれています。
ムラカミユウタ 撮影備忘録 -村上悠太blog-
写真家さんのBlog。
ハスキーは、ローアングルに弱いっ!という欠点を克服する方法。
ローアングル撮影の定番、センターポール逆づけで対応していらっしゃいます。
完全に開脚するジッツォですら、諸々の都合で逆さづけということは多々あります。
だったら、長時間露光のための勝負三脚と割りきって重くてもいいから、定番を買おうと。
国産三脚に不満を感じハスキー三段を買い足した方のBlog。
4段になると強度が下がるということですが・・・これはわかりかねます。
分離型にした時点で強度は落ちている気もしますが気にする部分は人それぞれ。
でも、それよりも何よりも、もうこれをお読みのプロの皆さんはお感じでしょうが、「やっぱ、スリックはな・・・・」という気がします。 私自身、ここのところ立て続けにスリックの雲台を買ってしまいましたが、どうも国産メーカーの三脚には良いもの、プロユースに耐えるものがないと思っています。 ベルボンの自由雲台は良いと思っていますが、3ウェイはまったく気に入りません。
カメラマンさんのBlog。
ハスキーにそっくりな国産雲台の話。
ハスキーの雲台も持っているのに、なぜこんなものを・・・・と、不思議ですが。
自分でメンテナンス
部品一点から購入、メンテできるのがハスキーの良さ。自分で部品交換しながら使っていけば愛着も増しますね。
実物を見てもどこかに問題のあるようにも見えません。今後おかしい箇所が見つかってもネジ1本から部品購入してメンテナンスができるのがハスキー三脚の大きなメリット。劣化が気になる部品は新品に変えてしまえばいいのです。
富士山の撮影、富士山を撮影するために登山をこなす方のBlog。
オークションで中古のハスキーを購入、そして自分でメンテナンス。
その様子が詳しく書かれています。
全ての部品を一つから購入、修理できるのもハスキーの強み。
中古を買って、自分でオーバーホールということも根気があればじゅうぶん可能です。
このほか、クイックシューを取り付ける方法についても書かれています。
ハスキー三脚修理の顛末です。 / バイクオヤジのひとり言
1976年購入のハスキー。
正規のオーバーホールをあきらめ、ご自身で。
満身創痍といいった感じですが、70年代のものが使えたり、価格は馬鹿らしくなるほど高価でも正規で修理可能とは本当に長持ちする機材ですね。
今回唯一のシルバーのハスキーです。 ※現在はブラックのみ
ハスキーのパーツはAmazonでも購入可能なものがあります。
トヨ商事のオーバーホール
製造販売を手がけるトヨ商事は、オーバーホールを直接受け付けています。価格は一律。郵送でも受付可。
噂通りユーザーを大切にする対応、仕上がりに満足している方がたくさんいるようです。
トヨ商事株式会社
〒604-0844 京都府京都市中京区 御池烏丸東入仲保利191 上原ビル4F
電話 075-222-1323
※住所電話番号は掲載時。予告なく変更されている場合もありますのでご了承ください
先ほどオーバーホール代が2万4000円と書いたが、これはオーバーホールに2万4000円かかったという事でなく、2万4000円(正確には2万4045円)以上の金額は請求しないという事なのだ。 実際に修理カルテを見てみると、私の三脚は4万8600円分のオーバーホールがなされている。 それを2万4045円しか料金をとらないというのだ。
19年使用してきたハスキーをオーバーホール。
オーバーホールの代金は、諸説ありますが現在は24,045円(税率など変更されている可能性もありますが)とのこと。
完璧な仕上がりと対応に満足した様子が書かれています。
それよりもこの伝票に、こちらからの発送時は送料着払いで送ってしまってよいように書かれているのだが、本当? 発払で送っちゃったヨ。しかも、「三脚を新聞で巻いてセロテープで止め、パン棒をしっかり締めて発送すればよい」とも書かれている。
オーバーホールの結果が記事に書かれています。
気になる三脚の送り方について触れられています。
ハスキーの記事まとめ
昔から、変わらぬハスキー。ほとんどのカメラマンが使用、堅牢でメンテナンスが簡単、ローアングルには少し向かない、ライトユーザーには重すぎる。
概ねまとめるとこのような感じです。
雲台のみを買う場合、太ネジ穴(3/8インチ)タイプ一択
最近は、クイックシュー付き、ギア付きなどハイテクな雲台も一般的になってきましたが、耐久性、操作性でハスキーを超える雲台は出ていないといわれるほど。ジッツォですら、ぎゅっと締め付けると最後にピクッと動いてしまうものもありますが、ハスキーはぎゅっと締めつけてもピタッと留まり全く動きません。
精度の高さを感じます。
ネジを締めたらピタッと留まる。
これだけのことですが、これだけのことができている雲台がどれだけあるでしょうか。
同じ価格のものを他社で探しても、これほど精度、信頼感、実績のあるものを知りません。
ハスキー雲台 締め付けホイール これお気に入り
ハスキーの雲台の操作性の良さは、語り尽くされていますが、カメラを固定するネジの大きさ(ホイール)も絶妙にいい大きさです。
スムーズにカメラを脱着でき、堅牢性抜群。
これほどカメラの脱着を心地よく行えるものはありません。
クイックシューが流行っていますが、個人的にはカメラにあれこれ取り付けるのは嫌なので使っていません。
自分で使っていたものも、知人のものも知る限りでは(巨大なギアヘッドですら)、シューを脱着する雲台側レバー(ロックピン)から不具合が起こります。
雲台のみを購入する場合、三脚と雲台を固定するネジ(大(太)ネジ、小(細)ネジ)の規格が2種類あります。
ネジの規格は、日本のものではありません。
三脚だけ別のものを持っている場合、三脚が太ネジなのか細ネジなのかを見て判断することになりますが、太ネジを買えばいいのか細ネジを買えばいいのか迷っている方がいらっしゃいます。
ハスキーに限らず雲台側は、よほどのことがない限り、太ネジ穴(3/8インチ)を購入しておけば間違いありません。
雲台側(ネジ穴)を細ネジタイプ(1/4インチ)で購入してしまうと、太ネジを使っている三脚には取り付けることができません。
太ネジ穴がついた雲台を購入しておけば、細ネジの三脚に取り付ける場合、ネジのアダプターがあります。
カメラネジ 変換 1/4インチ 3/8インチなどと検索すればたくさん出てきます。
ハスキーの雲台についているカメラ取り付け用のネジは細ネジのみです。
現行のデジタルカメラでは、ほぼ細ネジ規格のものしかありませんから、これで心配しなくても大丈夫。
海外製のカメラ、古いカメラの場合、太ネジを使用しているものもありますが、これもネジのアダプターがあれば心配ありません。
本当にローアングルに弱いのか?
ハスキーはシンプルなぶん、ローアングルに弱いとされています。センターポールを外して逆向けに差し込めば、ローアングルが可能です。
慣れてしまえば、案外素早くできてしまうものです。
手順は以下の通りです。
ハスキーのセンターポール ストラップ部分
センターポールの下の部分。
この銀色のピン・を外すと、ストッパーを兼ねているストラップのパーツを外せます。
裏から外します。
センターポールを下から覗き込むとこんな感じになっています
ここから、銀色の金具の片側を内側に持ち上げるとロックが外れます。
ストラップを外す前
ストラップを外したハスキー
するとこんな感じでストラップが外れます。
あとはぐりぐりエレベーターをあげてポールを抜いて、ポールをひっくり返して下から差し込みます。
差し込む時は、エレベーターを上下するレバーを10時の位置に持ってきておけば良いです。
ギアの位置を確認して、ポールの向きを合わせてつっこんじゃってください。
カメラは必ず外してから行いましょう。
これでローアングルが完成
カメラを吊る前に、ストッパーを戻すのを忘れずに。
ハスキーのエレベーターは、ネジをゆるめるとすとんと落ちます。
ローアングルは無理と思われていそうなハスキーでも、ジッツォに負けないぐらいローアングルが可能です。
ただ、持ち運びに余裕があれば、ローアングルに便利な三脚を買っておいた方が幸せになれることは間違いありません。
開脚できる三脚はローアングルに強いのか
シンプルなハスキーと対照的に、開脚などローアングルに対応できる機能がついた三脚はどうでしょうか。開脚する機能がついているぶん、ある程度までアングルを下げていくことができますが、快適に下げていけるのもある程度まで。
脚の長い三脚を広げて高さを下げるには、それなりのスペースが必要になってきます。
また、べったり開脚すると、エレベーターつきのセンターポールが地面に当たってしまうので、センターポールをあげるか、レンチでエレベーターを外し、ベースプレートに交換、または逆さ吊り対応ということになります。
分割式センターポールを備えたものもありますが、この場合、センターポールの使い勝手が著しく低下します。
結局、超ローアングルは、ある程度の手間がかかり、場所の条件にも左右される場合がでてきます(脚を広げるスペースがなければ結局逆さ吊り対応になる)。
フランスのジッツォは、各種パーツを組み合わせてさまざまなアングルに対応できますが、手間や費用を考えると、センターポールを抜いて逆さまにするハスキーの操作性も悪くありませんね。
また、イギリスのベンボーのような、センターポールが可動式になった三脚もありますが、安定感はありませんし思った通りのアングルを得るのに時間がかかります。
特殊な場合を省いて、最初の一本に、極端なローアングルを考える必要はあまりありません。
そのようなアングルは、極端にローアングルに特化したものを用意しない限り、どのような三脚を購入したとしてもある程度手間がかかるのは間違いありません。
ハスキーの脚は扱いにくいのか
三脚の操作性で重要な脚の出し入れ(伸縮)。ハスキーの脚は真円なので、きちんと操作しないと意図しない脚のネジが緩んでしまうことがあります。
それで慌ただしくアングルを変える必要がある場合、『ハスキーは脚が回転するから使いにくい』『片手で脚を伸ばしたり縮めたりできない』と言われることが多々あります。
実際にその通りです。
太い脚のネジは、細い脚のネジに比べてトルクが強いので、一番上(太い脚)の脚のネジをきちんと締めておけば、下の脚を緩めようとしても脚が一緒に回ってしまうということは理屈上はありません。
伸ばす時は、細いネジから緩めて太い脚の方から伸ばします。
縮める時は、細いネジの方から緩めて縮めてから長い脚のネジから締めていきます。
他の三脚は、だいたい空回りしないように溝があったり、ネジの部分がレバー式だったりして空回りしませんが、耐久性などの問題か、ハスキーは頑なに真円のパイプにネジの組み合わせを使い続けています。
最悪、太い脚を持って細い脚のネジを緩めればいいのですが、それはそれで具合はあまりよくありません。
操作に慣れ、基本動作が自然にできるように染み付いていないうちは慌てていると面倒と感じます。
良い道具を使うには、それなりに慣れは必要です。
最初の1本にハスキーの四段ハイボーイをすすめる理由
Chicago at Night / Photo:Roman Boed一般的に最初の一本はハスキーの3段とのことですが4段のハイボーイをお勧めします。
※ここからは、撮影は現地まで車で移動、脚立(踏み台)などを持っている場合として話を進めます。
撮影へは徒歩(交通機関)、脚立、銀箱を使っていない場合は3段でじゅうぶんです。
3段でも後から必要なときに一段ぶん買い足せばいいという方もいらっしゃいます。
そのように後から脚を追加できるというのもハスキーの良さ。
ですが、高さが足りなくて何度か悔しい想いをしてから延長のパイプを買い足すよりも、最初から余裕を持っていた方が安心です。
今日見た光景は、もう二度と撮れないというものばかりのはずです。
絶対に高い場所から撮らないと言い切れる場合を省いて4段がベストでしょう。
では、なぜ3段でなく4段なのか。
実際は、知り合いの方を見渡しても、写真学校でついてくる3段は、そのままメインの三脚として使用されている例をほとんどみません。
とりあえず車に積んであるとか、決まった高さのアングルしか撮影しない時などサブ的な扱いがほとんどです。
あらゆる撮影に対応しようと思ったら、3段だとスペックが普通過ぎるのです。
脚を伸ばしきり、エレベータも上げきった場合の高さは以下の通りです。
4段 244cm 4.2kg。
3段 193cm 3.7kg。
4段になるととんでもなく重たくなるように思われますが1.5kgです。
楽ではありませんが、ペットボトル1本分の重量で、高さのある撮影を諦めるかどうかですね。
ハスキーは重たいといわれますが、この高さをカバーする三脚で、ハスキーより軽く、使える三脚があるのでしょうか。
予算やスペースに余裕があってメインの三脚、徒歩用に予備的な三脚、ローアングル用の三脚というふうに揃える余裕があればいいかもしれません。
なるべく無駄なく揃えることを念頭に置いた場合、最初の一本は高さを確実に稼げるものを手に入れましょう。
ハスキーの4段を購入しておけば、サブにローアングルの機能を重視した(ローアングルに特化した)三脚を購入すれば最低の2本でほぼ完璧にカバーできます。
ハスキーで3段を購入した場合は、2本目を買う時に、3段より高さが稼げて、ハスキーよりローアングルが使いやすい、そんな矛盾した条件を満たす三脚を探すことになってしまいます。
そんな都合のいい三脚ありません。
そんな三脚があれば、最初にそれを買えばいいのです。
4段以上を勧めるのは、ハスキーでは極端なローアングルは諦めて、じゅうぶんな高さを稼げるシンプルな三脚として購入しておくということです。
どうしてもの時は、ローアングルに対応できないことはありませんが、慌ただしい撮影現場では、ローアングル用の三脚を別に用意している場合がほとんどです。
4段で目一杯伸ばしてそれでも高さが足りない場合は清く諦める(諦められる、物理的にファインダーを覗けなかったり)。
3段だとそうはいきません。
それほどローアングルも強くありませんし、高さが足りなかったら別の三脚を使うという結果になります。
3段で目一杯伸ばした高さで無理といっても、お客さんも納得できる高さではありません。
だから3段を写真学校で購入しても、予備的な三脚になってしまうのでしょう。
ハスキーは、機能的にも重量的にも軽く、しっかりしていて高さがかせげるから選ぶ三脚なのです。
さらにアウトドアでの撮影では、思うように三脚を立てるのが困難な不整地もあります。
ハスキーには開脚する機能はついていませんから、1本または2本だけ脚を伸ばしてカメラアングルを確保する場合も出てきます。
脚の長さは、こういう場合にも有効になってくるでしょう。
趣味の世界でも、鉄道、航空機、人がひしめく撮影会、手前の雑草やフェンス越しに綺麗な風景が広がっている場合など、障害物を避けるために高さが足りなくて悔しい思いをする機会も多いはずです。
また、スペックを見て3段でもじゅうぶん高さを稼げると思う方もいるはずですが、目一杯伸ばした三脚とまだ余裕がある三脚の安定感の違いも大きな差になります。
4段を一番縮めると高さ78cm。
座ってみた目線ちょい上ぐらい。
ほぼ、撮影領域すべてをカバーしてくれるといっていいでしょう。
ローアングルの逆さ吊りを問題視しないなら、これ一本でじゅうぶんです。
ハスキーの三脚まとめ
不要なギミックがないハスキーなら機能的にもすこぶる軽いので、三脚を使うのもおっくうになりません。こういったカメラ系のローテクなものは、高いものはやっぱりいい。
どの機材を見ても、シンプルな機材ほど、性能は価格に比例します。
イーゼル、引き伸ばし機、スタンド、ビューカメラ・・・例を挙げたらキリがないぐらい。
ちなみに、雲台が固定の一体型と、脚と雲台別々のモデルがありますが一体型を迷わず選択しました。
最初からこれにしておけばよかった。
満足度は高く、全く不満はありません。
これで、ハスキー三脚の話はおしまいです。
長々とありがとうございました。
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